“なぜアメリカで発売しない?!” トヨタ「ランクル70」復活のニュースに、米読者も興奮

 25日、トヨタ自動車は四輪駆動車「ランドクルーザー70(ナナマル)シリーズ」を、10年ぶりに日本で発売すると発表した。

 70シリーズの発売開始は1984年で、今年は誕生30周年に当たる。中東、アフリカ、オーストラリア他の国々では今も発売中で、月に平均6400台売れているという。

 日本での復活のニュースにもかかわらず、オート系を中心とした多くの海外メディアが本件を取り上げている。

【ナナマルへの思い入れ】
 日本では2004年に販売が打ち切られた70シリーズだが、運転するのが楽しいこのクルマが帰って来るのを、日本のファンは長い間心待ちにしていた、とAPは述べる。

 ランクルのチーフエンジニアを務めるトヨタ製品企画本部の小鑓貞嘉(こやり・さだよし)氏は「一生を1台のクルマに頼らねばならないとしたら、私は『ランドクルーザー』を選ぶだろう」と語る。(AP)

 京都で材木商を営む寺田昌弘さん(67歳)は、数十年に及ぶランクル・ファンであり、日本のランクル・オーナー50人ほどから成るネットワークの代表をつとめている。

 メンバーたちは火山地帯や川辺のような岩だらけの場所に集まって、クルマのオフロード特性を試すのだ。

 「ランクルは大人になった少年のおもちゃ。私らは歳をとっても決して大人になることがない」と言って笑う寺田さんは、人生最後の日までランクルを運転し続けると誓う。(AP)

 国連や赤十字も災害激甚地での救済活動にランクルを使用しており、世界で累計790万台生産されたランクルはトヨタの誇りとなっている。

 また歴史の長さゆえ、世界中で販売されているモデルから取られた沢山の部品が流通しており、簡単かつ安全に修理できることが普及のカギとなる新興国でも部品が手に入るという。

【スペック・価格】
 今回は来年6月末までの期間限定の発売である。V6・4.0リットルのガソリンエンジン、5速のマニュアルトランスミッションのみで、価格は360万円だ。

 ハシゴ型フレームや、サスペンションは変わっていないが、『Auto blog』によれば、今回初めてピックアップ・トラックタイプ(350万円)が発売される。

 また、今日の安全基準に合うように、グリル、ボンネット、ヘッドライトがわずかに修正され、エアバッグとアンチロックブレーキを備えている。

【読者からのコメント】
 サイト『Truck Yeah』のコメント欄には多くの好意的な意見が寄せられている。

・どうしてアメリカでは発売しないんだ?! 我々が日本に対して何をしたというんだ?

・見かけはよくないが、35000ドルなら迷わず買うよ。

・3万5000ドルだって?最新型のトラック/SUVが買える値段だね。

※本文中「V6・4.6リットルのガソリンエンジン」は「V6・4.0リットルのガソリンエンジン」の誤りでした。お詫びして訂正いたします。本文は訂正済みです。(9/1)

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Text by NewSphere 編集部