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“トヨタ化”するユニクロ J.クルー買収による世界一への戦略を海外紙が分析

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 “トヨタ化”するユニクロ J.クルー買収による世界一への戦略を海外紙が分析

 今週初め、ユニクロを経営するファーストリテイリングが、アメリカのカジュアル系高級ブランド『J.クルー』の買収に乗り出していると報じられた。このニュースに、多くの海外メディアが注目。さまざまな角度から分析が加えられている。

【世界No.1を目指す柳井社長の野望】
 ファーストリテイリングとJ.クルーを経営する投資ファンドはいま、買収交渉の初期段階にあるという。消息筋によると、J.クルー側は50億ドル程度の買収額を提示しているとみられる。
 
 このニュースを最初に報じたウォール・ストリート・ジャーナル紙(WSJ)は、ファーストリテイリングが5日に香港市場に上場したニュースと絡めて続報を伝えた。同紙は、上場を含めた動きを「世界一」を目指すユニクロの世界戦略の一環ととらえる。

 ファーストリテイリングの柳井正社長は、株式上場の際の記者会見で、「中国では、これから年間20から30店舗を新規開店し、最終的には100店舗を目指す」「我々は世界No.1への道を着実に歩んでいる」などとぶちあげた。ファーストリテイリングの売上は、昨期の売上ベースで業界世界第4位の112億ドル。1位は『Zara』を展開するスペインのインディテックスの217億ドルだ。

 柳井社長は、No.1になるためには、現在収入の60%を得ている日本市場から、主戦場を世界市場にシフトすることが不可欠だとしている。香港での会見で、中でも中国市場とアメリカ市場を重視していると話し、「そのどちらかが欠けていてもNo.1にはなれない」と語ったという。ちなみに、中国本土には既にユニクロが260店舗あるが、アメリカには17店舗しかない。

 WSJは、消費者の嗜好などがアジアとは異なるアメリカ市場では、「ファーストリテイリングが大規模な買収なしで独力でNo.1になるのは難しい」という業界アナリストたちの見方を伝えた。そこで、アメリカに400以上の店舗を持ち、アメリカの消費者の動向に対するノウハウを持つJ.クルーに目をつけたとみている。

【過去最高値での買収でアメリカン・ドリームを実現?】
 ブルームバーグのデータによれば、50億ドルはアパレル企業の買収額としては過去最高値で、ファーストリテイリングが交渉中の当の親会社が、3年前にJ.クルーに支払った額の2倍近くになる。そのため、アメリカのM&Aの専門家たちはおおむね、50億ドルはJ.クルー側にとっては非常に良い条件だと見ているようだ。

 ファーストリテイリング側からすれば「高い」という指摘もあるが、ファッション・アナリストの一人は、「柳井氏のアメリカン・ドリームを実現するには、またとない相手だろう。50億ドルを妥当と判断する可能性は十分にある」と、ブルームバーグにコメントを寄せた。

 一方、日本の専門家は、ニュース専門局『CNBC』に対し、ユニクロが既に1990年代に一度アメリカ進出に失敗していることを指摘。そのうえで、「その失敗を教訓として、彼らはこの2年間アメリカ市場を慎重に分析してきた。今回のアメリカ進出の成否が、世界戦略のターニングポイントになる」と語った。

 また、この専門家は、柳井社長が尊敬してやまないJ.クルーのCEOなど、人材のヘッドハンティングもあり得るとしている。

【ユニクロの世界戦略は現代の日本企業として当然?】
 日本市場への依存度を減らそうとするファーストリテイリングの世界戦略はどう見られているのか?WSJの別の論説記事は、景気低迷と人口の減少・高齢化が進む日本の情勢を考えれば当然の帰結だと評価する。

 記事は、日本市場に将来的な需要増が見込めない以上、日本企業は「より日本的でなくなる」ことで活路を見出すしかないと主張。その中で、国外に軸足を移そうとしているユニクロは、「国外に生産拠点を移したことで世界的な企業に成長したトヨタやホンダの足跡をなぞっている」と評価している。

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(Newsphere編集部)

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